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2011年2月15日 (火)

春を待つ谷   東根市上悪戸

 仙台から山形への国道48号の関山峠を越えてすぐの谷間です。

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 各季節ごとに描いている好きな風景の谷です。いつも見ている国道側からではなく反対側の林道から見ています、どこまでも白い風景です。きびしい気候の中肩を寄せ合うように家々があります。

 まちは立春が過ぎ暖かい日がありますがここは奥羽山系のふところです、まだ当分この白の風景が続きます。

 9 昨年UPした同じ谷の画像です。反対側の山腹から見ています、全体として似ているようにも見えるし他所のようにも見えます。

 またまた土門拳さんのエッセイから

 写真のよいわるいは、その写真のもつ写真性の強弱で決まるのである。選ばれた対象は、写真の成立に何等の力も貸すことができない。路傍の石ころを撮った写真だからといって、国宝の仏像を撮った写真より劣るということはないのである。この点に関してわたしたちは長い間、誤解してきたように思われる。誤解というよりすりかえである。

わたしたちは映画スターの美人を対象にしようが皺だらけのヨイトマケのおばさんを対象にしようが常に“写真的に美しい”写真をつくるように精神を集中すべきなのである。 「写真作法 1976年刊」から

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用紙はファブリアーノ極細目 F8、絵具はシュミンケです。

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コメント

現実の風景を素材にしながら、実は杜しまさん独自の世界を再構成なさっていらっしゃるんですね。
ルソーのような優しさに溢れた世界を堪能させて頂いています。

投稿: てくてく | 2011年2月15日 (火) 16時16分

てくてくさ、、こんにちは。
 過分なおほめのお言葉をいただきありがとうございます。
 確かに現実そのものではなく自分のイメージに再構成しています。
 この視点には夏に上って写真を撮っておいたものからおこしています。この季節ではカンジキをはかないとたどり着けません。

投稿: 杜しま | 2011年2月15日 (火) 16時58分

こんにちは。

静かに春を待つ、雪に閉ざされた村 の情景が伝わってきます。夏の写真から想像して描かれてるのですね。

昨年の絵は雪に太陽の光が照らされているところがいいなあと思いました。雪景色の夕焼け(朝焼け)って、ありそうでなかなか見かけないので。

雪の地方に住む方ならではですね。

土門拳さんの言葉、ガッテン致しました。ついつい京都の有名な名所に気がいくけれども、日常のささやかな風景に美を見出すことが大切なのですね。

投稿: KUROKAWA | 2011年2月15日 (火) 17時55分

KUROKAWAさん、こんにちは。
 現場で描かなければならん!空気感や臨場感が出ない!とおっしゃる方も多いですが、まあ私は私なりにです。
 土門さんが新婚旅行で宮崎に行って、たまたま景勝地の写真を1枚撮ったら、お世話になっていた方から引き伸ばして欲しいといわれた話がありました。
 土門さん、「これは風景がいいのであって自分の写真がいいのではない、写真家としてのぼくはあまりいい気持ちではなかった」、そこから後に派生した話です。
 その後絵はがき風景に対して、身近な風景を「生活詩(史)的風景」とよんでいました。いい言葉です。

投稿: 杜しま | 2011年2月15日 (火) 19時57分

何度か関山峠を越えて山形に入ったことがあります。
こんないい風景があったかなぁと記憶をたどりましたが、もう10年以上前のことで記憶があやふやです。
国道の反対側の林道からの風景ということは、国道からの眺めとはまたずいぶん違ったものなんでしょうね、きっと。

別れた奥さんが明らかに写真の才能のある人間で、よくその辺の何でもないものの写真を撮ってました。
そんなもん撮ってどうすんの?と思うんですが、撮った写真を見せてもらうときまって「お!」と思わせるものがありました。
撮影対象の世間的な価値ではなく、なんでもないものであってもそれを写真にした時にどう見えるのか、ということを、写真のうまい人っていうのは感じる力を持っているようですね。

投稿: anago | 2011年2月18日 (金) 08時42分

anagoさん、こんにちは。
 ここの風景は、ただ走っていると一瞬で通り過ぎます。関山の集落のところからですが道がせまいので車を停めることが難しいです。私は農家の庭先に停めさせてもらって写真を撮っています。

 写真のうまい人はファインダーをのぞく前にねらいが決まっていますし写す対象のすみずみまで神経が通っていますからいい写真になります。
 土門さんのスナップはファインダーをのぞくと同時にシャッターが落ちていたそうです。
 

投稿: 杜しま | 2011年2月18日 (金) 11時54分

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