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2011年4月10日 (日)

よみがえって下さいイグネの里   仙台市若林区南長沼

 イグネとは居久根と書きます、屋敷林のことです。平地の農耕地の中に点々と散らばる風景は仙台平野の原風景となっています。機能的には冬の寒風を防ぎ、燃料や果実を提供し、屋敷の建替えの時には用材になるという多用途があります。その四季の美しさはNHKの特集にもなるほどでした。しかしその半分以上を津波が襲いました。

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災害調査の際に見たところです。絵を描くのもこうしてUPするのもためらいました。 でも報道写真とは異なる視点から悲しい状況を伝えるのも絵描きの仕事かと思いました。描いていて涙がこぼれて描けなくなることたびたびでした。

絵の視点の背後は瓦礫と泥の海です、せめてここから先、なんとか仙台平野のふるさと風景が残って欲しいと思います。風景学の立場にある者としてなにができるのか、まだ手探り状態ですがなにかをしなければなりません。

残された車たちが 「おーい、そこで横になってるの、おらあこんなとこに上げらってしまっただあ、おら なんか神様に不調法したんだべか」、 「おらもなんだかわがんね、勝手に波乗りさせらってこんなこった、おらもなんも悪さしたことねんだけっとなあ」、「もう少し走れたんだけっとも、これでおらたち きまり(おしまい)だっちゃ」、「うめえことリサイクルしてもらったらどっかで会えっかもな」、「んだんだ」

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用紙はアルシュ荒目45×30cm、絵具はターナーです。

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コメント

こんにちは、初めまして。
私も先日変わり果てた仙台平野の光景を目の当たりにして来ました。
点在する車たち、311まで持ち主さんに愛されて色々な所に一緒に行っていたであろう思い出が詰まっていたでしょうに…。
でもリサイクルされて、また元の持ち主さんの新車の一部になって巡り逢えるかも!と、こちらの記事を拝読して救われる思いです。

投稿: ぽち | 2011年4月10日 (日) 14時37分

ぽちさん、こんにちは。
 コメントありがとうございます。
 屋敷林のスギやケヤキたちはしっかりと残っていましたが塩水の影響がどうなるか今後見ていきます。
 車たちのリサイクルがうまく進むといいのですが一時に大量の廃車が出たので関係業社さんは困っているようです。

投稿: 杜しま | 2011年4月10日 (日) 16時21分

あらためて仙台は広大な平野であることを実感しました。
写真では伝えきれないこと、こちらの絵で伝わってきます。
無念さ、怖さと悔しさがこみ上げてきます。
描く側の思いも。。

すれ違った災害支援の自衛隊の車にも「がんばっぺ宮城」っていう布が貼ってありました。
自然とともに生きて来た宮城魂、
一日も早く立ち直ってほしいって心から願っています。

投稿: エミ | 2011年4月10日 (日) 23時49分

エミさん、こんにちは。
 そう、無念さを表現したかったのです、感じていただけて嬉しいです。
 車たちの会話はこちらの人以外には分からないでしょうね。
 仙台、名取,亘理に至る広い農地がよみがえることを祈っています。
 
 そろそろサクラが咲きますね、これから花を描きます。

投稿: 杜しま | 2011年4月11日 (月) 09時43分

辛いです。無念です。
描かれた心持ちもいかばかりかと。
言葉がありません。

投稿: てくてく | 2011年4月12日 (火) 00時48分

てくてくさん、こんにちは。
 余震があちこちで続いています。落ち着かなくて困ります。
 このような絵を描いてなんの役に立つのかなあと思いながら描いていました。こちらでは現場を絵にしている人はいないようなので地元の絵描きの記録だと自分に言い聞かせています。
 

投稿: 杜しま | 2011年4月12日 (火) 08時34分

こんにちは。

 貴重な絵を描かれていますね。
大変なときこそ、反作用で制作される気持ちわかります。ブログ更新の頻度に表れていること、最近、自分で発見しました。

 大量の燃えないごみが出た今回の災害、所有権の問題もある様で、本当に大変ですけれど、仙台平野の平和な景観が戻る日が待ち遠しいですね。

投稿: KUROKAWA | 2011年4月13日 (水) 07時26分

KUROKAWAさん、こんにちは。
 毎日揺れています。なかなか落ち着いた気分になれません。
 宮城県の23年分の瓦礫が発生したとの報道がありました。どうやって計算したのか分かりませんがそんなものでしょう。車も何千台かがこんな状況です。
 風景が戻るのは早くて3年はかかると言われています。何をすればいいのかまだ手がついていません。

投稿: 杜しま | 2011年4月13日 (水) 09時31分

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